友人のフランス人に、日本語を勉強し始めたきっかけを聞いたとき、
「初めて日本語を聞いたとき、『なんてきれいな言葉だろう。話せるようになりたい』って思った」と話してくれました。
日本語の上がり下がりのアクセントと、規則的に響く母音が、彼には音楽のように聞こえたようです。
日本的な物の見方からくる多様な表現や敬語表現の美しさなどは、日本人としても自覚のあるところでしたが、もっとも美しい言語の代表格とされる母国語を持つ人に、日本語の音声の美しさを指摘されたのは嬉しい驚きでした。
また、生まれたときから意思疎通の道具として日本語を耳にしてきた自分は、日本語を聞いても、その意味にとらわれるので、純粋に音の美しさについて考えたことがなかったことに気がつきました。
このとき感じた、日本語の音声の美しさを改めて見直し、自分の声で表現できる力を身につけたい、という思いは、このアナウンススクール入学を決めるひとつの理由となっています。
入学してもうすぐ三ヶ月。自分の不甲斐なさに落ち込むこともありますが、新たな発見や微かな進歩を励みにしながら、他の生徒さんたちと楽しく乗り越えていけたらと思っています。
Y.H